紫根石鹸の作り方
紫根石鹸の作り方
紫根(シコン)を石けんに使うと、綺麗な紫色になります。
生薬の『紫根』
漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ『紫根(シコン)』。
ムラサキ科の植物の根を乾燥したものです。
紫の色素シコニンを含み、
昔は高貴な人の紫色の染料としても用いられました。
華岡青州が創案した
漢方薬の代表的な軟膏『紫雲膏(しうんこう)』の成分に
紫根は多く含まれています。
(紫雲膏はひびやあかぎれなどに効く医薬品です)
紫根を石鹸に取り入れると
紫の綺麗な石鹸が出来上がります。
化粧水などの手作りの材料にもご利用ください。
紫根石鹸
下準備として、
紫根の浸出油(インフューズドオイル)を用意します。
蓋付きのガラス容器に
酸化しにくいオイル(オリーブオイル、
ごま油、マカダミアナッツオイルなど)
を入れ、そこに紫根を入れておきます。
徐々にきれいな赤紫色に変わります。
1〜2週間ほど置き、
紫根をガーゼなどで濾します。
※常温24度くらいで抽出します。
温度が低いと抽出がうまくいかないことが
ありますのでご注意ください。
※今回の場合は紫根の浸出油350g必要ですので
オリーブオイル400gに紫根10gを浸けました。
【材料】
紫根のオリーブオイル浸出油・・・350g
ココナッツオイル・・・100g
パームオイル・・・50g
精製水・・・194g
苛性ソーダ・・・66g
【作り方】
1) 基本の作り方で、溶かしたオイルと苛性ソーダ水を作り、
溶かしたオイルと合わせて石けんの生地を仕込んで型入れする。
2) 4週間熟成させて出来上がり。
苛性ソーダ水をゆっくりと
オイルに入れる時の色の変化が楽しいです。
綺麗な赤色から徐々にえんじ色になり
紫に向かっていくかと思ったら
青色に変わります。
その後型入れ時には灰色に、
型から出し、空気に触れると紫色に変わります。
■えんじ→青→灰
紫根のマルセイユ石鹸
石けんに使用するオイル全体に紫根を漬け込みます。
少し手間がかかりますが
紫色がしっかりとオイルに浸出し、上品な石鹸ができます。
【材料】
・マルセイユ石けんオイルミックス620g・・・1袋
または
(オリーブオイル446g、ココナッツオイル112g、パームオイル62g)
・紫根・・・50g
・精製水・・・217g
・苛性ソーダ・・・81g
香りつけ
・ベルガモット・・・40滴
・フランキンセンス・・・40滴
・パチュリ・・・20滴
【作り方】
1)マルセイユ石けんオイルミックス620gを湯せんし、
底面からオイルが溶けたことを確認して、中身のオイルをボウルに流し込む。
2)ボウルに紫根50g入れ、ボウルごと湯煎します。
3)湯せんからはずし、ラップをして保温箱に入れ、ひと晩置いておく。
4)翌日、再度、湯せんにかけ、温まったら、紫根をガーゼなどで濾して取り出します。
5)4)で濾したオイル量が620gに足らない場合はオリーブオイルを足して620gにする。
6)ここからは基本の作り方と同じ。
型入れ直後の『紫根のマルセイユ石鹸』
紫根化粧水の作り方
300ccの水に紫根15gを入れます。
強火で沸騰させ、その後、約15分弱火で煮こみ出来上がりです。
茶漉しやガーゼなどで濾したものを冷まして、
化粧水として、コットンや手のひらに取りパッティングします。
出来上がった化粧水は、かならず密閉容器にうつし、
冷蔵庫などで低温保存します。
保存料が含まれないので早めに使います。
紫根を煎じる時はガラスやホーローの鍋もしくは土鍋を使用します。
鉄鍋や銅製の鍋は使用しないでください。
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