人と地球にやさしい暮らしのヒント〜長谷川治


 

商品に同梱しているニュースレター「ジェリーフィッシュだより」に
掲載していた長谷川治さん(洗剤・環境科学研究所代表)のコラムを紹介します。
現代を生きる私たちには気になるテーマばかり。暮らしの参考にどうぞ。




 
 

加速する香りの害


最近の「香りの柔軟剤」、消臭・除菌スプレー、合成洗剤などに含まれている「香料」によって、
頭痛、吐き気、セキ、目のチカチカ、皮膚のかゆみなどの症状で苦しんでいる人が
全国で100万人以上に増えてきています。

「香りは癒し、消臭は身だしなみ」として「スプレー式の消臭芳香剤」や
様々なメーカーの「芳香柔軟剤」などが大量にコマーシャルされ急激に増えたためです。

本来の香料は精油(エッセンシャルオイル)であり、
花や葉からお湯等により煮出して採られたもので人間に害を与える事はありませんでした。

 

まさか!意外な香りの正体


ところが現在では石油から高温高圧をかけて、ベンゼンからフェノール
さらに炭化水素を付加したりして自由に目的の香料を作ることができるようになったのです。
そしてこの時、目的以外の化学物質もできてしまい、
それらをまとめて商品の「香料」表示になっているのです。

その上、この香りを長時間持続させるようにする為、
接着剤を加えて乾燥しても衣類に残留させることができるようになりました。

この香りを衣服に接着させておく成分にイソシアネートが使用され、
この化学物質が香りとともに少しずつ出てくることにより「香害」ともいわれる症状が出てきたのです。
このイソシアネートはシアン化合物から作られ、有害性で世界的に有名な化学物質です。
東京杉並区では22年前プラスチックの圧縮工場の煙突から排出され、
のどや目の痛み、吐き気など「杉並病」が発生しました。化学物質過敏症です。

 

花粉症から化学物質過敏症へ


最近では花粉症は日本人で35%になっており国民病になってきています。
もともと花粉だけでは発症しなかった人が、
空気中に排出される排気ガス等(ベンゼン等の化学物質が含まれている)と花粉の混合物で反応し、
花粉症になり、その後、花粉だけでも反応するようになったと考えられます。

化学物質過敏症は花粉症と似ており現在1%ですが、
もうすぐ5%から20%になるのではと、心配されています。
消費者庁、厚労省、経産省はこの実態を早く調査し
必要のない香りを自粛するようメーカーを指導すべき。
消費者も自分が被害者にも加害者にもならないよう、
タバコと同様に合成香料を使わないようにすべきでしょう。

 
 
 ※ベンゼン
 人に対する発がん性がある(PRTR法では特定第一種指定化学物質に指定)

 ※フェノール
 人の健康や生態系(動植物や環境)に有害なおそれがある
 (PRTR法では第一種指定化学物質に指定)

 ※シアン化合物
 人体に有毒であり、極少量で死に至る物質
 (青酸カリや青酸ソーダが代表的)

 ・PRTR法
 「化学物質管理促進法」とも呼ばれ、
 化学物質による環境や生態系に悪影響が出ることを未然に防止する目的の法律

 

 「ジェリーフィッシュだより70号」(2018年5月10月発行)より

   
 

 
 

Part1


 
 

「香害」ではなく「イソシアネートカプセル」の害


柔軟剤を使用した時の香りで目がチカチカする、頭が痛くなるなど
化学物質過敏症の症状がでる人が増えており「香害」として認識されてきていますが
本当に「香り」の害なのでしょうか。

香料はもともとバラの花など自然界から採取した精油が使われてきました。
最近では化学合成で香りも作られるようになっていますが
柔軟剤の香りが問題視されるようになったのは
この香料を「マイクロカプセル」で包んで使用されるようになってからです。

通常、洗濯では柔軟剤や香料が残らないよう洗い流されますが
マイクロカプセルは洗濯後も繊維に残ります。
カプセルの表面に粘着性物質があり、衣類に付着し、ポンポンとたたくとカプセルが破れ、
中の香料が香るしくみになっています。
しかし、問題はカプセルが壊れる度に
「イソシアネート」という化学物質が拡散することなのです。

 

イソシアネートの有害性


マイクロカプセルは「トリレンジイソシアネート」を主原料にしていますが
人の健康や生態系に有害な恐れのある化学物質として
「第一種指定化学物質リスト」(経済産業省のPRTR制度にて管理されている有害化学物質のリスト)に載っています。

イソシアネートは化学的には、猛毒で有名なシアン化カリ(青酸カリ)の仲間なのです。
既に、イソシアネートの有害性は「杉並病」で証明されています。
1996年、東京都の不燃ごみ中間処理施設・杉並中継所(プラスチックの圧縮作業をしていた)から
イソシアネートが飛散し、近隣住民に化学物質過敏症の症状が出て「杉並病」と呼ばれていたのです。

市民運動と裁判闘争の末、2009年に中継所が廃止されると、健康被害はなくなりました。
しかし、同じことが、柔軟剤や洗剤、身に着けている衣服の上で起こっているのです。

 

問われるべきメーカーの責任


マイクロカプセル製造会社のホームページには
「残留イソシアネートが含まれます」とはっきり書いてあります。
ところが柔軟剤、洗剤メーカーの商品の成分欄や説明欄には
このことが表示されていないことが問題なのです。
そもそも、こんな有害化学物質を使用するメーカーの責任を問う必要があるのではないでしょうか。


 

Part2




「香害」の原因は、「香り」を包むマイクロカプセルの成分
「イソシアネート」が原因になっていますが
イソシアネートがなくても、ただの香りでも化学物質過敏症の症状をおこしている人もいます。
それはなぜでしょうか。その原因は二つあります。

 

合成香料の問題


ひとつは石油から合成して作られる合成香料です。
例えば、ベンゼンとアルコールを化学反応させると
バラの花の香りやクチナシの花の香りになりますが
その時にベンゼンが残留したり、他の化学物質ができたりして
その化学物質による症状がでてしまうことがあります。

 

花粉症と同様の問題


もうひとつは、イソシアネートと一緒に使用された香料に対して
イソシアネートがなくても体が反応して症状が出てくることです。
つまり、毒性物がなくても脳があると勘違いしてしまい
目がチカチカしたり、ノドが痛くなったりしてしまう症状が出てしまうことです。
花粉症と同じことが起きているわけです。

昔は、花粉だけでは花粉症の症状は出ませんでしたが
現在は、自動車の排気ガスや工場の煙突の煙が花粉と混じったものに体が反応して
花粉症の症状がでてしまいます。
そして今度は花粉だけでも症状が出てしまう。
脳の勘違いで症状がでてしまうことになります。
花粉症やアレルギーは免疫システムの誤作動であり、「香害」も同じことと言えます。

 

「香害」に対する対処方法


それでは「香害」で苦しまないようにするにはどうすればいいのでしょうか。

原因を断つこと、減らすこと

イソシアネートなどの化学物質を体にとり入れないようにする。
柔軟剤や合成洗剤は使わず石けんにする。
洗濯物はクリーニング店に出さず自分で石けんを使って洗濯する。
手洗い、体洗いも、ラウレス硫酸Naなどの成分の入ったハンドソープ、
ボディソープは使用せず、本物の石けんのハンドソープ、ボディソープを使う。
殺虫剤、芳香剤、塗料、接着剤、農薬などはできるだけ使用しないようにする。


体力をつけ、免疫力を高める食事や行動をとるようにすること

着色料、保存料、合成香料などの添加物の入った食品ではなく
自然環境のいい所で育った野菜、魚、果物、発酵食品等の食品素材をとり入れるようにすることです。
少しでも意識して、できることからはじめてみてください。


「ジェリーフィッシュだより90、91号」(2022年5月10月発行)より

   
 
 

洗剤環境科学研究所 長谷川治さん
洗剤・環境科学研究所
代表 長谷川 治

油脂・石けんの専門研究者。
太陽油脂(株)在職中、人と自然にやさしい石けんシャンプー、ハミガキ、液体石けんなどの開発に携わり、退任後も石けんの普及運動の一翼を担い、講演会、学習会等をおこなっている。
 



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